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形成外科

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 眼瞼下垂と眼瞼痙攣

 
 12.先天性眼瞼下垂の治療法 

◎後頭前頭筋の力を利用する治療法

 筋膜や靭帯の組織を使って、後頭前頭筋の最も作用する眉の皮膚と瞼板軟骨とをつなげるのです。よく使われるのが、腸脛靭帯といってふとももの外側で筋肉を包んでいる組織です。他に、こめかみの筋肉を包む側頭筋膜も使うことができます。どちらを使用しても、採取するところに傷ができてしまいます。
糸を使うという方法も考えられますが、時間と共に緩んできます。生きた腱として移植するのがベストで、移植時に靱帯が死んでしまわないようにする工夫も必要と考えられます。

 筋膜/靱帯移植術は古くからされており、ほとんどの形成外科で受けることができます。ただ、先天性の眼瞼下垂症にも、目を開けるのを邪魔する靭帯、脂肪組織がありますので、これは切ってもらえる施設で受けるほうがより楽に目が開くと思います。

 この手術も、成人では通常局所麻酔で行っています。幼少児では局所麻酔での手術は不可能です(じっとしていられない)ので、全身麻酔で行うことになります。



 術後ですが、すぐに大きく開くわけではありません。月単位で移植した靱帯が引き締まってきて開くようになります。この靱帯が生きたまま移植されていれば、目を閉じる力で伸びもしますので、引きつって目が閉じられなくなることはなく、ちょうどよい状態に保たれます。ただ、どうしても目を閉じたときにも二重の線が残ってしまいます。片側の先天性眼瞼下垂の場合、下を向いたときに手術を受けた側だけ大きく開いたままという状況が起きたり、まばたきのスピードに左右差がでます。片側の先天性眼瞼下垂では、左右で使う筋肉が違いますので、近づけることはできても、どうしても同じ動きにはならないのです。


◎他の治療法はないのか?

 欠損している上眼瞼挙筋を作ることは現在の医療では不可能です。ということは、補助の筋肉である上転筋か後頭前頭筋の働きを強める方法しかありません。上転筋は本来眼球を動かす筋肉であるため、この筋肉を余計に引っ張ると目の動きに障害がでることがあります。現に挙筋前転と称し、上転筋につながる腱膜を前転固定されていた患者さんからこの固定をはずすと目の動きがよくなったりします。後頭前頭筋の力を利用するほうが、効果も大きく、目の動きに影響を与えないのでよいと考えられるわけです。
 
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