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消化器外科 外 科

 肝

肝臓癌の治療

◎肝臓癌とは
肝臓に出来る悪性腫瘍が肝臓癌です。主に3つに分類されます。(まれに、これ以外のものもあります)

 1.肝細胞癌  肝細胞より発生する悪性腫瘍

 2.胆管細胞癌  肝内胆管の細胞より発生する悪性腫瘍

 3.転移性(続発性)肝臓癌  他の部に出来た悪性腫瘍が、肝臓に転移したもの
 
 一般的に、肝細胞癌を肝臓癌と総称します。


◎肝臓癌の発症原因は?
 我が国の肝臓癌患者の約70%はC型肝炎ウイルスを約20%はB型肝炎ウイルスを持っているといわれていますので、肝炎ウイルスが肝臓癌の一番の原因と考えらます。
 B型肝炎患者では、比較的若年者から肝臓癌の発生が見られますが、C型肝炎患者では中高年に多く発生します。これは、C型肝炎の場合は、慢性肝炎が進行し肝硬変になってから肝臓癌が発生する場合が多いことによります。
 近年、肝臓癌での死亡者数が増えています。これは、予防注射や輸血等の原因で、C型肝炎に感染した患者さんが年をとり、肝硬変まで進行していることが多いことと、肝硬変の治療が進歩し、他の合併症(食道静脈瘤破裂や肝不全)で亡くなられることが少なくなったためと考えられます。

◎肝臓癌を早く発見するための検査は?
 C型やA型の肝炎ウイルスを持った患者さんは、定期的(3ヶ月毎)な血液検査と超音波検査を行うことが望ましいと言われています。
 血液検査は、肝機能検査と血小板、白血球数の検査が必須です。事に血小板が10万以下になると、肝臓癌の発生率が高くなるといわれています。血液中の腫瘍マーカーも定期的に検査する必要があります。これが上昇してくるようで有れば精密検査が必要です。
 超音波検査は最近機械の性能が向上し、1cm以下の腫瘍でも発見できるようになりましたが、肝臓の場所によっては、発見しにくい事もありますので、CT検査も時々行っていた方が良いと思われます。
 上に述べた検査で異常が有れば、精密検査として、ダイナミックCT(造影剤を点滴静注しながらCT検査)、MRI、血管撮影、シンチ検査、超音波ガイド下針生検などを行う必要があります。

◎C型肝炎ウイルスを持っていても癌にならない方法は?
 C型肝炎ウイルスを持っていることが判ったら、病状が進行しないうちに、インターフェロン療法を早くすることです。C型肝炎ウイルスが消失すれば、癌になる確率は少なくなります。しかし、その消失率は、軽度肝障害の場合で50−60%、肝硬変の場合は10%といわれています。
 最近、インターフェロンにある抗ウイルス剤を併用すれば、ウイルスの消失率が高くなるとの報告が有ります。近いうちに、健康保険の適応になると思われます。
 C型肝炎ウイルスを持っている人が、飲酒をくりかえすと、肝臓が悪化するスピードが速くなると言われていますので、飲酒を止めないと、癌になる確率が高くなります。

◎肝癌の治療はどのような方法があるの?
肝臓癌の治療は、次に述べるように色々な方法があります。癌の大きさや個数、肝硬変の進行具合、他の合併症の有無、年齢などにより、一番効果的な治療法を選択する必要があります。
1.手術 肝臓の機能が良く、癌が単発または2−3個までの場合で有れば、手術の適応です。手術が出来た場合は、予後も一番良い治療法です。
2.エタノール注入療法
  (PEIT)
超音波で観察しながら、癌の中にエタノールを注入し、癌細胞変性壊死させる方法。直径3cm以下の癌に適応があります。(エタノールの代わりに酢酸を使用する施設もあります。)
肝予備力が少なく、手術が危険な場合でも可能です。治療成績は、手術より少し悪いといわれています。
3.マイクロ波凝固療法
  (MCT)
超音波で観察しながら、マイクロ波電極を癌の中に穿刺し、マイクロ波(電子レンジの加熱と同じ原理)で加熱凝固する方法です。
適応と成績はエタノール注入療法とほぼ同じと思われます。
4.高周波凝固療法
  (ラジオ波)
超音波で観察しながら、電極(中でコウモリ傘の骨のように広がる)で癌を包み込む様にし、高周波電気(電気メスと同じ原理)を流し、癌を加熱凝固する方法です。治療成績が手術に勝るとも劣らないとの報告もあります。
5.肝動脈塞栓療法
  (TAE)
肝臓は肝動脈と門脈から栄養を受けていますが、肝臓癌の場合はほとんど肝動脈から栄養を受けている状態になっています。この性質を利用した治療法で、肝動脈の中に挿入した細いカテーテル(管)から、動脈を閉塞させる物質を注入して、動脈を閉塞し、癌への栄養を絶つてしまおうという方法です。通常、抗癌剤を一緒に注入します。
上記の治療法(1−4)が出来ない場合や、癌が再発した場合などに行われます。上に述べた方法に比べ治療成績は良くないのですが、ある程度の効果は期待でき、中には根治することもあります。
6.動注化学療法 肝動脈の中にカテーテルを留置し、抗癌剤を注入する方法です。ポンプを使用して持続的に注入する方法と、ワンショットに注入する方法があります。
上記の治療(1−5)が困難か危険を伴う場合に行われます。

◎肝臓癌の治療成績は?
一般的に、肝臓癌が早期に発見された場合は、約90%は治癒可能です。しかし、C型肝硬変症が有る場合は、別な場所に新しい癌が発生する事が多く、治療を繰り返して行う必要があります。
肝炎ウイルスを完全に除去出来る方法が出来れば、肝臓癌の死亡率も少なくなると思われますが、現在のところは、
発見が遅れれば遅れるほど根治が難しくなりますので、肝炎ウイルスを持っている人は定期的な検査を受けるようにしましょう。

肝臓癌リンク
 肝臓がん撲滅のために 日本肝臓学会
 肝臓癌(大西三郎高知医科大学教授)
 肝細胞癌(国立がんセンター)
 肝炎から肝癌への道(小俣政男東京大学第二内科教授)
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