1.一般目標 |
一般臨床医師として初期診療のために必要な外科の基本的知識、技術及び手技等を身につける。 特に、滅菌と消毒法、局所麻酔、簡単な切開、排膿、縫合結紮等を身につける。 手術適応に関する外科的疾患の概略を把握する。 |
2.行動目標 |
一般・消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科の症例を受け持ち、病歴を聴取、理学的所見を取り、病態等を把握する。 注射法、採血、胸腔及び腹腔穿刺、ガーゼ・包帯交換、ドレーン・チューブ等の管理、局所麻酔、簡単な切開、排膿、皮膚縫合結紮、軽度の外傷の処置及び基本的な救急処置等の手技、各手術につきその手術に関しての解剖、生理を理解し、その手技についても理解を深める。 その他、滅菌、消毒、感染症への理解と実践、一般検査法の理解と習得する。 |
3.研修内容 |
Ⅰ 一般・消化器外科 |
1. 研修全般プログラムの「医療人として必要な基本姿勢・態度を身に付ける」にある下記の項目の達成(aまたはb)率を研修1年目に70%以上にする |
2. 研修全般プログラムの「A 経験すべき診察法・検査・手技」にある下記の項目の達成(aまたはbまたは経験がある)率を研修1年目に70%以上にする |
3. 研修全般プログラムの「B 経験すべき症状・病態・疾患」にある下記の項目の達成(経験がある)率を研修1年目に70%以上にする |
4. 研修全般プログラムの「C 特定の医療現場での診療」にある下記の項目の達成(aまたはb)率を研修1年目に70%以上にする |
5. 消化器外科疾患の基本的診察法 |
6. 消化器外科疾患の病歴聴取 |
7. 検査と処置 ① 胸部単純X線、腹部単純X線の読影 ② 消化管透視及び読影 ③ 胃及び大腸内視鏡手技、読影 ④ 腹部超音波検査手技及び読影 ⑤ 頚部、胸部、腹部CT及びMRIの読影 ⑥ 腹部血管造影の手技および読影 ⑦ 核医学検査の読影 ⑧ 注射法(輸液、輸血ルートの確保、中心静脈確保) ⑨ 胃管、経腸栄養カテーテル挿入 ⑩ 導尿、浣腸法 ⑪ 腹腔穿刺、胸腔穿刺 ⑫ PTC、PTCD、PTGBD ⑬ 気道確保、気管内挿管手技 ⑭ 各疾患の術前、術後管理 ⑮ ガーゼ交換、ドレーン類の管理 |
8. 手術と処置(術者又は助手) ① 局所麻酔法 ② 創部消毒法 ③ 簡単な切開、排膿 ④ 皮膚縫合 ⑤ 軽度の外傷、熱傷の処置 ⑥ 各種生検 ⑦ 外来での小手術 ⑧ 虫垂切除術 ⑨ そけいヘルニア根治術 ⑩ 開腹及び閉腹 ⑪ 胆嚢切除(腹腔鏡下胆嚢切除術を含む) ⑫ 腸切除、腸吻合術 ⑬ 胃切除(胃部分切除、広汎胃切除術)及び胃腸吻合術 ⑭ 痔核、脱肛及び痔瘻の手術 ⑮ 乳腺、甲状腺の手術 その他 |
Ⅱ 呼吸器外科 |
1. 呼吸器外科疾患の基本的診察法 |
2. 呼吸器外科疾患の 病歴聴取 |
3. 検査及び処置 ①肺機能検査 ②胸部単純X線、CT、MRIの読影 ③胸腔穿刺 ④気管支鏡、気管支造影 |
4. 手術(術者又は助手) |
Ⅲ 小児外科 |
1. 小児外科疾患の基本的診察法 |
2. 小児外科疾患の 病歴聴取 |
3. 検査及び処置 |
4. 手術(術者又は助手) ①虫垂切除術 ②そけいヘルニア修復術 ③腸重積観血的、非観血的整復術 ④肛門周囲膿瘍切開排膿術 ⑤その他 |
Ⅳ 心臓血管外科 |
1. 心臓血管外科疾患の基本的診察法 |
2. 心臓血管外科疾患の 病歴聴取 |
3. 心臓血管外科疾患の理学的所見の取り方 |
4. 検査 |
5. 手術(術者又は助手) ①末梢血管血行再建術 ②経皮血管形成術 ③下肢静脈瘤手術 ④冠動脈バイパス術 ⑤弁置換または弁形成術 ⑥胸部大動脈瘤の手術 ⑦腹部大動脈瘤の手術 ⑧交感神経の手術及びブロック ⑨ペースメーカー植え込み術 ⑩その他 |
一般・消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科の症例を指導医の助手として受け持ち、または、副担当医として外科的疾患の診療を行なう。 注射法、採血、ガーゼ・包帯交換、ドレーン・チューブ等の管理、胸腔および腹腔穿刺、局所麻酔、簡単な切開、排膿、皮膚縫合結紮、軽度の外傷の処置、救急処置等の基本的手技がある程度できるようにする。 外科での術前術後症例検討会、抄読会、回診等には必ず参加し、病院全体、他の診療科のカンファレンスにも積極的に参加する。 外科系コース選択の研修医には、外科認定医申請に必要な事項、手術等を少なくとも最低限度の症例経験をするものとする。 |