1.一般目標 |
一般臨床医師として初期診療のために必要な小児科の基本的知識、技術及び手技等を身につける(小児科の特殊性を理解する) |
2.行動目標 |
A.研修全般プログラムの「A 経験すべき診察法・検査・手技」にある(2)基本的な身体診察法のうち下記の項目を達成(aまたはb)する |
B.研修全般プログラムの「B 経験すべき症状・病態・疾患」にある(3)経験が求められる疾患・病態にある下記の項目を達成(経験がある)する |
C.研修全般プログラムの「C 特定の医療現場での診療」にある下記の項目の達成(aまたはb)率を2年間で60%以上にする |
1. 血液・腫瘍 ① 末梢血の正常値がわかる ② 貧血の鑑別ができる |
2. 心疾患 ① 心雑音、不整脈がわかる ② 超音波エコーおよび心電図を記録し、異常の有無をチェックできる ③ 川崎病を理解、診断する |
3. 内分泌・代謝 ① 代表的な内分泌代謝疾患の臨床検査値を理解し、診断ができる |
4. 消化器 ① 一般的な消化器症状(嘔吐・腹痛・下痢など)の診断、適切な薬物の投与、輸液の必要性 の有無が判断できる ② 新生児期から年長児期までの急性腹症の診断ができ、外科に送る疾患かどうかの判断が できる ③ 腹部単純エックス線・腹部CT・腹部超音波の読影ができる ④ 高圧浣腸が行える |
5. 神経 ① 小児期正常発達について理解する ② 熱性痙攣およびてんかんについて診断・治療が行える ③ 痙攣重積の患者に対して正確で迅速な対処ができる |
6. 新生児 ① 正常新生児の一般的発達について理解する ② 呼吸障害の診断・治療ができる ③ 黄疸の原因の鑑別診断、治療ができる ④ 新生児感染症の診断・治療ができる |
7. 腎臓 ① 尿検査から腎疾患の鑑別をあげることができる ② アレルギー性紫斑病、ネフローゼ症候群の症状と治療を理解する |
8. 感染症 ① 突発性発疹症、溶連菌感染症、麻疹、風疹、流行性耳下腺炎の臨床症状を理解する ② 水痘、伝染性軟属腫、ヘルペス感染症の皮膚所見を理解する ③ 気管支炎・肺炎について適切な診断・治療が行える ④ 髄膜炎・脳炎の臨床像・検査所見の特徴を述べることができる ⑤ 小児期の感染症に対する主な薬剤について理解し、使用することができる ⑥ 予防接種について理解する |
9. アレルギー ① 食物アレルギーについて理解し、指導できる ② 喘息の適切な治療や指導ができる ③ 喘息発作の重症度を診断して、適切な救急処置を行うことができる ④ アトピー性皮膚炎の診断を行い、適切な皮膚のケア、外用薬使用法を指導できる ⑤ アナフィラキシーショックの患者に適切な救急処置を行うことができる |
10.事故・小児の処置など ①異物誤嚥に対して適切な処置が行える ②胃洗浄が行える ③小児に対する採血やルート確保ができる ④小児の腰椎穿刺の手技を理解する |
3.研修内容 |
1. 指導医のもとに入院患者の診察・所見の記録・検査の実施および治療を行う 2.外来(一般・専門・救急)を見学し、実地研修を行う 3.カンファレンス、抄読会に参加する 4.研修医は小児科自己評価項目にしたがって、その達成度を評価し、指導医の助言および 評価を受ける |