形成外科2021/11/11

眼瞼内反

たくさんのまつげ(睫毛)が目に向かって伸びて痛みなどが出る状態を睫毛内反といいます。

上まぶたの睫毛内反はひとえ、奥ぶたえの人に多く、まぶたの皮膚が余ってまつげを眼球に向かって押し下げてしまうためにおこります。二重を作ってその皮膚を引き上げることでよくなりますが、眼瞼下垂の症状もあれば、これも同時に治療した方がいいでしょう。

下まぶたの睫毛内反は主に2つがあります。


幼児期からある場合は目がしらにヒダがあって、下まぶたの皮膚がヒダに引っ張り上げられて起こる場合が多いです。この場合は徐々にヒダが緩んでくることが多く、年齢と共に治ってきます。ただ、長期間にわたって眼球を傷つける場合はヒダを切って伸ばしてしまうなどの手術的処置が必要になる場合があります。


大人になってくるにつれて、睫毛内反になる場合は、原因が眼瞼下垂であることが多いです。眼瞼下垂になると、下直筋という、本来は眼球を下に向ける筋肉が、常時収縮する状態になります。この筋肉と下まぶたの瞼板をつなげている膜や、ミュラー筋がつっぱっていると、瞼板を後ろから引き込み、眼瞼が内反し、まつげが目に向かって生えます。
この場合は下まぶたのミュラー筋を切除して、上記の膜を瞼板からはがして、瞼板の前の皮膚につけかえることで治ります。他の術式もいろいろあるのですが、根本的な治療で再発しにくいので当院ではこの方法をとっています。

眼瞼内反ではなく、睫毛がいろいろな向きに伸びて一部が眼球を刺激してしまう場合は、眼瞼全体を手術して治すのは難しい場合が多いです。​

 

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