理事長・院長挨拶

   「月刊愛媛ジャーナル2020年10月号」に
柚木茂院長のインタビューが掲載されました。
(株)愛媛ジャーナル編集部の許可を得て掲載

院長ご挨拶

地域に根ざした医療 -新しい時代の病院へ-

院長 柚木 茂

一般財団法人永頼会 松山市民病院
院長 柚木 茂

 2021年(令和3年)、丑年の新春のお慶びを申し上げます。
 松山市民病院と連携、交流をいただいている医療機関・施設と松山市民の皆様には日頃よりご支援をいただき心から感謝いたします。
 

 昨年の初めは、東京オリンピックの開催に向けて、日本中が華やかな気持ちにあふれていました。ところが春頃より新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延により、東京オリンピックが延期になり、感染者数は増加の一途をたどり、多くの方が犠牲になる想像もしていなかった年になりました。今も闘病されている皆様の一刻も早い回復を祈念いたします。 

 政治の動きとしては、安部首相の急な退陣により、9月に菅内閣が発足し、新型コロナウイルス対策と経済の両立はもちろんのこと、デジタル庁の設置、不妊治療の保険適用、グリーン社会の実現等、「国民のために働く内閣」を基本方針に掲げました。
 アメリカでは11月に大統領選挙が行われ、バイデン次期大統領が選出されました。この原稿を執筆している現時点では、アメリカの新たな新型コロナ感染者数は連日10万人を超えており、アメリカも困難な状況が続きそうです。 

 松山市民病院では昨年「令和新時代とともに歩む医療-キーワードは治す・支える・癒やす・活かす-」を掲げ、色々な改革に取り組みました。2月より独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)から小規模病床(5床)を運営委託され、対象患者さんは治療により意識障害の改善を認めつつあり、チーム医療の成果を実感しました。インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行が懸念される今冬を迎え、11月末には医療用テントを購入し、発熱患者と一般患者が交わらない感染症対策を行い、救急輪番病院の責務を果たせるよう取り組んでいます。12月には病棟削減により看護職員と診療科の再配置にも取り組みました。関係職員の理解・協力に感謝します。

 今年のスローガンは「地域に根ざした医療-新しい時代の病院へ-」です。
新年を迎え、新しい時代の病院として、デジタル化と院内の改革が必要と思います。デジタル化を推進することで、患者さんの今まで以上の情報を他の基幹病院や医療機関と共有し、前方、後方連携を密にし、患者さんに寄りそう信頼される診療をしていくことで、地域により深く根ざした病院となっていきたいと考えています。

 「丑」年は生命が十分に伸びきっていない状態で後半に成長する年といわれています。「丑」で思いつくのは、高村光太郎の「牛」という115行の自由律詩です。「牛はのろのろ歩く 牛は大地をふみしめて歩く 牛は平凡な大地を歩く」と着実に前に進んでゆく愚鈍な牛が力強く表現されています。小さな改革を確実に進めていくことで、松山市民病院が新しい年に、地域の皆様に幸福と繁栄をもたらすことを祈念しまして新年のご挨拶とさせていただきます。

 

 

理事長ご挨拶

「ために、ともに、あらたに」への想い

院長 山本 祐司

理事長 山本 祐司

一般財団法人永頼会 松山市民病院
理事長 山本 祐司

 2021(令和3)年、辛丑(かのとうし)の新年を迎えました。
 地域住民の方々や関係する諸機関・施設等の皆様には、救急医療や診療科別・臓器別専門医療を通じて、日頃より永頼会(えいらいかい)松山市民病院との連携・交流をいただき大変感謝申し上げます。本年もどうかよろしくお願い申しあげます。

 昨年は、当病院の昇任人事として4月に田中良憲副院長、浅野光孝事務長がそれぞれ新しく就任しました。私は6月末をもって院長を退任し、7月に柚木茂新院長に交代しました。理事長職には引き続き関わりながら、診療にも部分的に従事しております。
 私は、2009(平成21)年7月に前宮田信煕理事長・院長より交代し11年にわたり院長職を務めました。その間、新S棟建て替え、ER・HCU設置、DPCや電子カルテ導入、駐車場整備、学生実習棟・中央乳児保育園・リエール保育園などの建築、またキャリアラダーによる職員育成、各種認定・専門資格取得、病院機能評価の受審更新、病院学会参加、奨学金や職員顕彰など、ハード・ソフト両面での永頼会の病院事業や保育事業に取り組みました。院長として多くの職員とともに過ごした時を振り返りつつ、改めて関わりましたすべての皆様に感謝申し上げます。

 さて、昨年は、国民が一丸となってやるべき期待の「東京オリンピック」が「新型コロナウイルス」対応一色に変わってしまいました。年末に発表される流行語大賞「3密」がそれを如実に反映しておりました。コロナ禍の中で丑年の新年を迎えましたが、今の第3波がとにかく収束に向かうことを祈ってやみません。
 昨年の政治経済では、米国の大統領選が大きな話題でしたが、激戦4州を制した民主党のバイデン氏が勝利しました。トランプ大統領時代の4年間、特に景気や失業率も悪化せず普通なら再選可能と見られていたところ、全世界を襲った新型コロナ禍の中での落選。高かった全体投票率の内容分析では、白人と高齢者はトランプ票が、マイノリティ、女性、若者らはバイデン票がそれぞれ多かったとのこと。「アメリカ・ファースト」を掲げながら多国間協調からの脱退、新型コロナ対策の遅れとそれに伴う急速な経済低迷、失業増加など、政治素人(しろうと)のトランプ氏に次期は任せられないという米国民の判断だったのでしょうか?米国内だけでなく、米中の覇権争いを含め、多様な社会の分断と対立の構図が21世紀の世界の背景にあるのを感じずにはいられません。
 日本では、安倍総理退陣後9月に継承した菅政権は「国民のために働く内閣」を掲げ、コロナ感染拡大防止と経済対策の両立の難しさに苦闘する船出となりました。財政や実体経済の疲弊の回復には長期的展望が必要で、コロナショックの波は当分長く続くとみられます。今こそ日本国民の規律と秩序を守る民度の高さでもって、コロナ禍を乗り越えることができるよう願うばかりです。

 当院では、昨年2月から交通外傷による重度意識障害者専門病床(NASVA)を開設し、数名の新規入院を受け入れ、看護・リハビリチームなどを中心に活動し一定の成果を得つつあります。また、ボランティアの受け入れは昨年さらにメンバーが充実し、ガイド・環境美化・傾聴・図書・イベントなど多岐にわたり活動の幅を広げました。コロナ小康時期には、ウッドデッキの中庭で「癒しのプログラム-オータム・コンサート」も無事開催され、好評を得ました。ボランティアと関係者の皆様には感謝申し上げます。さらに、患者の疾病治療と仕事の両立支援のために、ハローワーク松山との協定などもスタートしました。しかしコロナ禍が続く中、何事も中途半端になり色々な活動は停滞しています。一方、12月には入院病棟を1つ削減して稼働病床数を減らし、看護職員と診療科を再配置し、効率の良い医療従事者の働き方を整備しました。

 今年は、柚木新院長が掲げる「地域に根ざした医療―新しい時代の病院へ―」のように、コロナ禍の中で「ニューノーマル」に備える新たな医療課題への取り組みが期待されます。
 私自身は、これまでの当院のスローガンやキーワードとともによく使っていた語句を振り返ってみました。そうすると、「ために、ともに、あらたに」というフレーズが何度も浮かび上がってきました。誰かや何かの「ために」、地域社会や時代と「ともに」、ココロ「あらたに」、歩む、進む、取り組む―という想いであります。今年は丑年に因んで「十牛禅図」を尋ね、床の間の円相の掛け軸を前に「ために、ともに、あらたに」という想いを念じながら過ごしてみたいと思っております。

 患者・家族の皆様、関係する諸機関・施設等の皆様に改めて、永頼会松山市民病院とのご交誼をよろしくお願いしまして、今年のご挨拶といたします。

 

 

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