形成外科2021/11/15

眼瞼下垂について 目元の外観と眼瞼下垂症状


A.ひとえ、奥ぶたえの人は、上まぶたが開きにくい構造になっています。先祖の寒さ対策のための構造が遺伝してきたと考えられています。目を開けたときに少し眉が自然に上がる人が多いです。軽度の眼瞼下垂状態でも症状が出やすく、「小学生なのに肩がこりだした」という子供はたいていがひとえ、奥ぶたえです。(断面図2または3


B.ふたえの人は上まぶたの上がりを邪魔する構造が少なく、軽く目が開きます。目を開けたときに眉はあまり持ち上がらない人が多いです。眼瞼下垂状態になっても、症状がでない人が多いですが、ひとえ、奥ぶたえの人に比べて眼瞼痙攣を起こすことが多めで、見た目しっかり開いているのに、重みを感じたり、他の症状が出ることがあります(断面図2または3)。


C.眉の下がくぼんでいる状態はサンケンと呼ばれます。もともと、眼球の上の脂肪が少なめで、眼瞼下垂状態が進んで、上眼瞼挙筋が脂肪を奥に引きずり込んでしまうためにこの状態になります。極度の「やせ」がある場合は別です(断面図3)。


D.強膜(白目の部分)が下でつながっている状態は三白眼と呼ばれることがあります。上眼瞼挙筋以外に、眼球を上下に動かす筋肉にも収縮力が増加したときに起こりやすくなります。眼瞼下垂症状が強いことが多いです(断面図3)。


E.眼瞼痙攣が進むと、眉の内側が下がってきます。人によっては全体が下がります。眉間や鼻根部にシワができます。眉が下げられることで、額(おでこ)の皮膚が上下に伸ばされてしまうと「眉毛下垂」という状態です(断面図3)。


F.眉が八の字に上がる場合(断面図4)は眼瞼下垂状態がかなり進んでいることが多いですが、視野が狭くなったり、肩がこりやすくなる以外はあまり症状が出ないことが多いです。昼間も眠かったり、気合いが入りにくいこともあります。年齢のせいにしてないでしょうか?

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